エルナ
「自意識過剰」
意識の中でいつも自分を中心に据えて考えない訳にはいかない様な性向の強い事。
特に欲求不満が起こっている自我意識には、「阻止された欲求不満の意識」とその欲求を「阻止されている自我」が意識され、更にその様な状態にある自我が意識されるという様に無限に意識が増大していく事。(日本国語大辞典)

上記の文章だと自意識過剰はタカビーなキャラの専有物に感じられるが実際は異なる。
とりわけ思春期の女性に於いては周囲の視線を過敏に意識し内向的になっていくケースの自意識過剰が頻繁に見受けられる。
外向的なケースと内向的なケースの相違は外向的なケースが「自分は社会の中心にありたいと言う欲求」が根底にある為、比較的容易に自我を容認できるのに対し内向的なケースでは「社会の中心にいたくないと言う欲求」である為、自己否定に陥り易い。
外向的自意識過剰はツンデレ予備軍、内向的自意識過剰はヤンデレ予備軍と言えよう。
こうした内向的自意識過剰に対し「心配するこたあないよ。世の中の人はそんなにアンタの事を気にかけちゃいないよ。」と説いても無駄である。
「私は常に監視されてる」と思い込んでいるのだから「監視者が私を油断させる為の罠だ」と思われるのがオチだ。
彼女の錯覚を解くには南極の氷河が溶けるのを待つ程の忍耐が必要なのである。
焦ってはならない。
また、内向的な自意識過剰の場合、表面的には弱気に見えるが、それは本来の性質ではなく自己防衛の為に形成された表面上の性質であり「守りでは維持できない」と判断されるや一転して攻撃的に変貌するので注意が必要である。
更に露出した本来の性質に直面した彼女が「それ」を容認できるか否かは大きな問題であり、えてしてバーサーカー(狂戦士)になりやすい。
そうなったらもう手に負えないので「三十六計逃げるにしかず」をオススメする。

なお彼女に用件がある場合、いきなり声をかけたりしてはならない。
彼女は顔を赤らめ言葉はシドロモドロになり揚げ句の果てには警察に通報される事態まで覚悟せねばならないだろう。
彼女への用件を文書にまとめ、道を歩く彼女の進路上にさりげなく落とし、物陰から様子を窺うのが上策である。


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