要望、質問に関するコメント一覧

『太平洋戦記2』の変更点に関しては、弊社掲示板に多くのご要望、ご質問が寄せられました。
本ページではこれに対する弊社デザイナー・阿部隆史のコメントをまとめて掲載しています。

[2331] あ、書き忘れてた。 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/14(Sat) 20:10  
もうひとつ。
核兵器は導入しない。
BC兵器などの大量殺傷兵器も同じ。
戦略爆撃も「工業地帯に対する爆撃」としてのみルール化する。

[2327] 単刀直入に言うと... 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/14(Sat) 16:18  
結論から言うと特攻はルール化しない。
理由は他のプレイヤー諸氏がみんな書いてくれた通りだ。

>[2324]
>あと質問なのですが、前作ではインド方面(ソ連もかな)の重要根拠地を占領してしまうとそちら方面からの連合軍の反撃が一切無かったので、戦力の大胆な別方面への移動が可能だったのですが、「2」ではどうなるのでしょうか?

今度は「外交」が導入されるので成都、イルクーツク、デリーの占領は前回とはだいぶ違った意味をもつ事になる。

>[2317]

これら開戦時の6部隊中、第5および第6飛行場設定隊は本来、人力部隊であったが鹵獲ブルドーザーを使用してコロンバンガラやアレキシス南北飛行場の造成に活躍した。
ちなみに1943年8月の第4航空軍飛行場設定計画概見表では13飛行場に対してブルドーザー8両に過ぎない。
昭和8年には陸上移動空母まで製作し「飛行場造成」には熱心だった日本陸軍がどうした訳でこんな風になっちゃったんだろね。

>[2311]
>やはり1ターンは3日という設定は今更変更できないのでしょうか?

1ターン1日としたら今までの600ターンが1800ターンに増え更にこれを昼夜に分けたら3600ターンになる。
前に1ターンを半日とした戦略級ゲームを作った事があるけどこうしたゲームは「1ヶ月くらいで終わる紛争」でないと...
それに太平洋戦記の場合、東経77度から150度、北緯50度から南緯15度を基本マップとしているので1ターンを1日としたら艦隊の移動は実にチマチマとしたものになってしまう。
よって太平洋戦記の場合、「3日間で与えうる戦果を1ターンに集約する」といった形で1ターン3日としている。

>あとはコンピューターの頭をもう少し優秀にして下さい。これはゲームに飽きないための絶対条件ともいうべきモノで、CPUの頭が良ければ2度3度遊べるゲームになると思います。またコンピューターの対応に曖昧さがほしいですね。毎回毎回同じ風に攻めてこられては完全な攻略法ができてしまいます。それじゃマニュアルどうりに攻略しているようでつまらないですよね。アメリカの強さをただただ資源の多さだけで表現しないでほしい。

前作の思考ルーチンについて解析してみよう。
まず大陸方面だが「出現根拠地に現れた兵力を前方へ進出させ日本軍の兵力が弱ければ攻撃する」と言うだけにすぎない。
まあ「主攻軸」の選択以外は特に考えていない。
ちょっと考えなけりゃいけないのは太平洋方面だ。
連合軍は8〜10ターン(シナリオ開始時に乱数決定する)おきに戦略方針を決定する。
「北方を攻めるか」もしくは「南方を攻めるか」または「攻勢か」はたまた「守勢か」などはこの時に決定されるのだ。
一度決定されたら「兵力が枯渇」しない限り次の戦略決定まで変更される事はない。
どういう風に決定するかと言うとまず太平洋全域の根拠地を「戦区別に区分」し各戦区の状況をまとめる。
たとえばもっとも北方にある第4戦区はダッチハーバーをベース根拠地としアダック、アッツ、キスカによって構成される。
第1はハワイをベース根拠地としてミッドウェー、パルミュラ、ジョンストンによって構成され第5はメジュロをベース根拠地にして6根拠地で構成されるといった次第だ。
ここで重要なのは各ブロックのベース根拠地が他のブロックでは一般根拠地として構成されると言う事だ。
次に全ブロックの状態を全根拠地が連合軍支配下にある安定戦区、ベース根拠地が連合軍だが日本軍支配の根拠地を含む激戦戦区、ベース根拠地が日本軍支配下にある敵性戦区に分ける。
ここで激戦戦区のうちひとつを「ちょっと思考」したうえ重点戦区とする。
連合軍はこの戦区のベース根拠地にPACF(太平洋艦隊司令部)を設置する。
PACFは艦隊が入港してくるのを待ち兵力が整ったら打撃艦隊を編成し「戦区内でまだ日本軍支配下の根拠地」に派遣する。
これが日本軍根拠地を空襲、艦砲射撃する。
なお戦艦、正規空母、巡洋艦など主力艦艇の大部分はPACFに送られる。
また敵の艦隊がベース根拠地に接近してきたらPACFは迎撃艦隊を出撃させる。
戦区内の日本軍支配下根拠地が弱ってきたら米本土から商船、駆逐艦、護衛空母からなる上陸艦隊が出撃する。
こうやって戦区内の日本軍根拠地を次々に攻略する。
こんなふうなで次に戦略決定ターンを迎えるって寸法だ。
これに「激戦戦区が存在しない場合」やら「日本本土直接攻撃」やら「他の特殊な場合」やらが加わって連合軍の艦戦がマップ上を走り回る。
なお太平洋に於ける連合軍支配下全根拠地を検索し兵力、物資が規定量(シナリオや時期によって変化)に達していない根拠地があれば米本土で商船、駆逐艦からなる補充艦隊を編成して派遣する。
こいつらが途中で簡単に沈むから「ちょっと頭悪いんじゃないか?」って話がもちあがるんだね。
よって今回は「米軍は非情になり敵中に残されたグァムなりウェークなりは見捨てる」とすれば無駄な輸送船、駆逐艦の損害は防げ「ちゃっちゃと反攻」にとりかかれる訳だ。
まあ他にもだいぶ改良する事にはなるが。
(賢くするのと逆になるが連合軍の潜水艦をもっと弱くしてくれと言う意見がだいぶきているのでこれも考慮しないといけない。)

>[2310]  
>海戦についてですが昼戦と夜戦にわけれないでしょうか?
最後に、物資の輸送、陸軍や航空機の移動、輸送艦隊や艦艇の回航は、最終目的地まで1度に設定できるようにしてほしいです。

海戦が始まる前に「移動してきた側が意図を反映」できる様にしたいと思う。
ただし敵が2艦隊いた場合、片方に対して昼戦、もう片方に対して夜戦となると...
なにしろ夜間は視界が悪いうえ飛行機も飛べないから「確実に敵がいる海域」じゃないとなかなか発生しないんだ。
でも太平洋戦争中、実際に発生した海戦の大部分は夜戦だしねえ。
あと艦隊の移動簡略化だが作戦航海、航路航海に加え洋上の艦隊に経路航海と言うのを設定できる様にしたいと思う。
ゲーム開始時、ハワイ沖に展開している潜水隊を後方へ引き戻すのは一苦労だからねえ。

>[2309]
> 2 戦闘単位としての戦隊、航空隊、陸軍の編成
 を要望いたします。

前にGDと言うゲームを作ったが陸続き主体のゲームなら陸軍部隊や航空隊をルール化するのは実にたやすいんだ。
でも太平洋方面が主体となるとねえ...
航空隊や軍、師団の看板だけたてりゃいいってもんじゃないし。

>[2306]
>人的資源については太平洋戦争ではどうだったのでしょうか?
ドイツやロシアの場合、戦争後半には相当悲惨な状態になった模様ですが、練度の低下はよく聞きますが、兵隊不足との話は日本の場合はあまり話しを聞きません。

原書房の「日本の戦争・図解とデータ」によれば終戦時、日本本土にあった陸軍の兵力が237万、海軍の兵力が196万だそうな。
稼働艦艇数や稼働航空機数が少ないわりにゃ海軍の数がえらく多い。
もっとも「軍服もなく訓練も受けていない人間」が大部分なのだが。
よって日本軍が「兵隊不足であったか否か」は「どの様な人間を兵隊と考えるか」で大きく変わる。

>グロスドイチェランドでは、徴兵年齢を引き下げる事で、兵隊をかき集める事が出来ましたが、次回の太平洋戦争のシミュレーションゲームでは、考慮されるのでしょうか?

これに相当するのが「過度の動員による民度の低下」となる。

>後、要望ですが、ゲーム終了時、開始戦力、動因戦力、損害戦力の表示をして欲しいです。
 #日露戦争のシナリオ終了時の表示みたいなのです。

OK、できるだけがんばってみる。

>[2305]
>あと、こちらの動員方法だと部隊の種類によって動員数が違うわけですが、民度の低下はみな同じなのでしょうか?

同じ。
整備部隊や工兵部隊の動員は「優秀な技術者が徴兵された」と考え空挺部隊は「訓練に莫大な経費や人員が必要とされた」と考える。

>[2303]
>ゲームの進め方ですが以前のように将棋みたいに順番で進むのでしょうか。

今回も前回と同じシフトアクションのターン制とする。

[2302] それでは今日の回答を。 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/12(Thu) 13:01  
>[2301]
>ではブルドーザーでは無く、土木重機全般ということで工兵隊動員時に重機を配備すれば、動員できる工兵隊数が増加するのはどうでしょうか

さて、ここいらで「動員」について話を進める必要があるな。
部隊の種類は攻撃、守備、治安、空挺、民兵、工兵、整備の7種。
これらのうち民兵を除く6種が動員される訳だが前回と異なるのは日本本土の根拠地に民度がデータとして追加(その代わり日本本土では治安度がない)されこれが動員によって変化するって事だ。
部隊を多数動員すれば民度が下がって生産に悪影響を及ぼし動員を減らせば逆に民度は回復してゆく。
さて、どうしたものだろう。
動員対象となった根拠地の民度だけを減少すべきか?
そうなるとプレーヤーはあまり重要でない工場をもった根拠地でばかり動員するだろう。
想像してみると「すごい状況」だな、これは...
動員された部隊数を合計し日本本土根拠地の民度を平均的に下げるか?
でもこれだと「戦略爆撃等で低下した民度」を「意図的に回復」させる事ができない。
実際はどうだったんだろう。
まず日本陸軍の動員だがこれは基本的に郷土部隊であり本籍地の部隊に編入される。
つまり九州出身の人が「東北の部隊で人が足りないから」と言った理由で他へ行かされる事はあまりない。
(まったく無い訳ではないよ。特技者の場合は頻繁だし。)
かくして「限られた地域での人手不足」が生じる訳だ。
だとすれば「根拠地別での民度低下」もそうおかしな話でもない。
(にも関わらず実際には熟練工の徴兵などで生産力が大きく低下してしまった。)
「平均的な民度の低下」と「根拠地個別の民度の低下」。
さてどっちにした方がいいんだろう?
いずれにしても「民度が70以下に低下した根拠地ではそれ以上の動員はできない」といった風なストッパーは必要であるが。
でないと凄まじい状態になるからね。

ちなみに今回は大都市で攻撃、守備、空挺、工兵、整備部隊、中都市で治安部隊の動員が行える様にしようと思う。
(治安部隊と言うのは結局の所、無理な動員によって編成された「水増し部隊」である。これを再現する為にこの様な差別化をした。)
また前回は一律、1個大隊(10個小隊)の動員だったが今回は1根拠地につき攻撃、守備、治安だったら10個小隊、工兵だったら5個小隊、整備だったら3個小隊、空挺だったら2個小隊とする。
よって動員に於けるプレイヤーの自由裁量はかなり大きくなる。

実は最初、「攻撃、守備、空挺、工兵、整備部隊の動員は前回と同じ大都市5カ所、これについては民度の低下はない。治安部隊の動員については緊急動員としてプレイヤーが決定し民度の低下が生ずる。大都市だけ民度が下がらないのは変だから民度の低下は平均とする。」といったシステムにする予定だった。
せっかくだからどっちの方がよいかプレイヤー諸氏の意見を聞いてみたいと思う。

>[2299]
>太平洋戦記では米軍の設営部隊は能力が高いのでしょうか?

能力が高い訳じゃなく「数」が多い。

>試製四式七糎奮進砲とかありますよ。

うん、「ヒトラーの贈り物」で登場させる予定だよ。
日本軍が成形炸薬弾を大量使用した戦例(携帯対戦車兵器ではなく大隊砲の砲弾としてだが)としては昭和20年のイラワジ会戦が有名だね。

>航空機の戦闘ルールなんですが、やはりあの、「機動力が1でも高い方が一方的に先制攻撃」というルールはなんとかならんものなのでしょうか?

今回は乱数をからませるので前回ほど絶対的にはならないと思う。

>そういえば、その一式戦V型のパイロットと同じ様な事を坂井三郎もどこかで書いてたなぁ。
曰く「紫電改よりも52型よりも零戦21型の方がいい。21型に乗っていれば相手がF6Fでも
コルセアでも負ける気はしなかった。零戦が弱くなったのはパイロットが新米ばかりになったからだ」

しばらく前にあるエースと「終戦後のB32迎撃戦」の話をした。
その時、彼は「あの戦闘じゃ坂井さんは一撃も攻撃しなかったんだよ。」と言ったんで僕が「それはなぜですか?」と尋ねた。
そしたら「だって彼は零戦に乗ってたんだもん。雷電であがった僕たちに追いつける訳無いよ。」とおっしゃった。
「やっぱり坂井氏はゼロファイターなんだなあ」と思った。
それにしても「戦争が終わったのにエース達に追い回されたB32の乗員」は悲惨だ。

>[2298]
潜水艦・海防艦を生産すると、自動的に艦番号が振られるのですが、潜高型が伊1、伊14というのはちょっと・・・・
また、丙型海防艦を生産し、いざ艦隊を編成すると、艦番号がバラバラな順番で編成されます。こちらも改善をお願いしたいところです。

わかった、数字艦であっても「好きな艦名に変更」できる様に改良しよう。
ただし「好きな艦名」なのだからダブリがでて混乱しないよう自分でしっかり管理する必要があるね。

[2297] だいぶまとまってきたなあ。 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/11(Wed) 11:51  
>[2289]
>戦車工場でブルドーザーを生産することは出来るでしょうか

太平洋戦記じゃ陣地構築を任務とする一般工兵と鉄道敷設を任務とする鉄道連隊、それに飛行場造成を任務とする飛行場設定隊と海軍の設営隊をすべてひっくるめて「工兵」としているんで飛行場造成を主任務とするブルドーザーをユニット化してしまうのはちとまずいんだ。

>日本側は有効な対戦車能力が無いと思いますが、工兵に対戦車能力を持たせて対抗出来ないでしょうか

大戦末期、日本陸軍は歩兵連隊に「作業中隊」と言う対戦車専門の工兵部隊を配備した。
この部隊が何をするかと言えば兵士に爆薬の入った箱をしょわせて...
爆薬の取り扱い教育を受けた兵士と言えば工兵だからね。
なんか当時の日本軍は戦車とトーチカを混同している様な気がする。
だからと言ってこいつをルール化するのはなあ...

>それと、「タ弾」の配備もよろしくお願いします

「ヒトラーの贈り物」として有名だね。
歩兵と89式中戦車、97式中戦車、2式砲戦車の対戦車火力向上かな?

>[2283]
>それに山汐丸が対潜哨戒能力を持っているととても助かりますが。。。

うん、空母や水上機母艦と同じく潜水艦発見率と対潜兵器命中率が上昇する。

>ところで艦艇も開発することになるようですが、改大鳳型や改5計画でプランだけあった超秋月級や新甲型駆逐艦は開発予定艦型に載りませんでしょうか?

あの高角砲砲を16門にした装甲空母と6連装魚雷発射管を装備した高速防空直衛艦?
格好はだいたい想像つくけど側面図がないからなあ。
とりあえず未成艦や計画艦としては伊吹型や超甲巡、超大和型、モンタナ型、綾瀬型(防空巡)あたりが登場するけど。

>[2282]
>日本海軍の潜水艦は、「静寂性に欠ける」と聞きます。この事柄はゲーム中でルール化されるのでしょうか。

そうだね。
艦隊側の潜水艦発見率と対潜兵器命中率で導入しよう。
となるとやっぱりUボート国産化も考えた方がいいかな。

[2286] 工兵部隊動員時の鉄消費 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/10(Tue) 18:26  
ところで先般、学会の懇親会にいったのは「オクタン価」について聞く為だけではない。
もうひとつ聞きたい事があったからだ。
それは日本軍の「ぶるどーざー」の話。
日本軍にブルドーザーがなかった為に飛行場の造成が遅れた話は有名だよね。
ウェークで手に入れたブルドーザーを捕虜に使わせてビックリした話とか。
それじゃあ日本軍の設営隊(ちなみに太平洋戦記2では設営部隊ではなく工兵部隊となる。なぜかって言うと理由はまあ色々...)はどんな装備をしていたんだって話だが千早正隆著「日本海軍の戦略発想」227頁にはサガ(ニューギニア)に飛行場を造成する際、日本海軍は最優秀装備の設営隊を3隊派遣したとある。
最優秀装備って?
これがなんとトラックなんだね。
では日本陸軍は?
佐山二郎著「工兵入門」104頁だと飛行場設定隊(日本陸軍では飛行場を造成する部隊を飛行場設定隊と呼称する。)は開戦時6隊だったらしい。
ちなみに太平洋戦記2じゃ飛行場造成、陣地構築、鉄道敷設の全てが工兵の任務となるが実際には一口に工兵と言っても飛行場は飛行場設定隊、陣地構築や架橋は一般的な工兵連隊、鉄道敷設は鉄道連隊(これがなんと20個部隊もある)などが専任で担当していた。
なにしろ「架橋が工兵の任務」である以上、「河をわたる舟艇」を扱うのも工兵の仕事となり「舟艇を運ぶ神州丸」を運用する事すら工兵の所轄になってしまうのだから工兵の任務は恐ろしく手広くなる。
さてガダルカナルに米海兵隊が上陸したのが昭和17年8月。
日本軍が一生懸命、造成した飛行場を奪取したばかりでなく米軍は次々と飛行場を拡張し一大航空基地を作り上げる。
これにたまげたのが東条首相ですぐさま日本陸軍の飛行場造成能力を向上させるべく「飛行場造成能力の拡充」を指示するに至った。
(これを昭和17年11月の南方視察帰着後とする資料もある。)
拡充ったって、そうおいそれとはいかない。
まず装備を開発し量産しなければならない。
(なにしろこの時点でダンプカーは借り物の1両しかなかった)。
それに部隊を編成しなければならない。
加えてに部隊が飛行場を造成できる様に訓練しなければならない。
訓練するには教育施設が必要である。
また教育施設に指導要領がければまともな訓練はおこなえない。
指導要領を作るには実験的な演習の繰り返しが必要となる。
「えっ!いまさら?」と驚かないでくれ。
まず装備だが昭和17年12月、ブルドーザーの試作が発注された。
これの完成は昭和18年3月(トイ車:80両生産)となる。
そして教育施設だが昭和18年2月に飛行場設定練習部が創設された。
かくして昭和18年2月には旭川、夏には樺太、秋には伊奈で実験演習が繰り返される。
しかし充分なデータが揃うまで戦局は待っちゃあくれない。
昭和18年6月に装備が決定され4隊が編成されるに至った。
これが飛行場設定隊甲でその主要装備は以下である。

飛行場設定隊甲  648名(3個中隊編成)
小銃     484
銃剣     542
軍刀      74
牽引車     15
乗用車      7
トラック    40
ブルドーザー   5
シャベル   440
鍬      140
ツルハシ    30
ほかに様々な土木機材

連合軍に比べればこころもとないが日本軍としては精一杯の機械化部隊だ。
だがこの様に優良装備の部隊を多数、編成できるほど日本の国力は大きくない。
そこで同時に半機械化部隊も編成される事となった。

飛行場設定隊乙  基幹要員147名  軍属約1000名
牽引車      2
トラック    15
シャベル   900
鍬      250

「大隊規模の部隊にトラックと牽引車が合わせて17両じゃ半機械化とは言えない。」との声が聞こえてきそうだが開戦時にたった4個しかなかった機械化師団の歩兵連隊だって91両しか自動車を保有していなかったのだ。
ほとんどの部隊がまったく自動車を保有していなかった日本陸軍では「かなり機械化されていた」と言えよう。
なお昭和19年度に日本陸軍が新設を予定した飛行場設定隊は甲が15隊、乙が30隊でこの他に人力の丙が5隊であった。
ちなみに昭和18年10月の段階でニューギニア派遣が発令された飛行場設定隊は14隊でそのうち10隊が乙である。
つまり乙こそ飛行場設定隊の主力だったのだ。
よって本ゲーム中での工兵は飛行場設定隊乙をモデルとしている。

なぜ飛行場設定隊について書いたかと言うと太平洋戦記2で工兵を動員するにあたり大量の鉄が必要となる理由を理解して頂きたいからである。
工兵部隊って言うのは結構、資材やトラックなどの重機材が多いのだ。
そして太平洋戦記2で工兵部隊は基本として必要な資材は自隊でもっていく事を前提(鉄道敷設は別)としている。
だから工兵部隊の動員では多くの鉄を消費するのだ。
本来なら飛行場を造成する為のコンクリートなんかもデータ化した方がいいのかもしれないけれど日本海軍の飛行場はコンクリート舗装する反面、陸軍じゃ未舗装が当たり前だし根拠地によっちゃコンクリートの原材料を自給できる所とそうでない所がある。
それにコンクリートを入れると陣地構築とからませなきゃならなくなるんだがこれにしても状況(タラワの様にコンクリートを使わず椰子材で構築されたトーチカが頑強だったり硫黄島の様に岩盤をくりぬいて構築した恐ろしく強固な陣地があったり)によって様々だし色々考えた末、導入するはやめた。

[2284] スタック制限 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/10(Tue) 13:44  
懐かしい言葉である。
太平洋戦記では根拠地に入港できる艦船数が小泊地、中泊地、大泊地で異なっておりこれがスタック制限に該当した。
しかし航空機、陸上部隊に関しては数値的限界の999があるだけで実質的なスタック制限は課せられていなかった。
これは太平洋戦記で扱う根拠地が硫黄島やミッドウェーの様な小島から大陸まで多種多様であり「大陸に合わせた為」である。
また陣地や飛行場も数値限界の999まで向上させる事が可能であった。
ちなみに今回の太平洋戦記2に於ける陣地は「根拠地に展開している部隊数によるチェック」と「根拠地の地積、地形によるチェック」の2種類の上限が課せられる。
つまり部隊数による上限を仮に「部隊数×8」とした場合、地積の大きな根拠地(例えば北京)であっても1個大隊(攻撃部隊10)しか駐屯していなければ80までしか陣地は構築できない訳だ。
これは「設営部隊(今回は工兵部隊だが)さえいれば天井知らずに陣地が構築できるのはおかしいんじゃないか?」と言う意見を考慮した為に取られた処置である。
(一旦、陣地を構築しておいて部隊が他へ転出するのは可能。この場合、転出しても陣地が減る様な事はない。)
さて今回、根拠地の地積や地形によって陣地や飛行場の上限を設定する事になった訳であるが部隊や飛行機のスタック制限もまた改めて考えて見る必要があろう。
(太平洋戦記の場合、スタック制限と言う単語は不適切であるが大変使いやすい言葉なのであえて使用させて頂く。)
仮に硫黄島を例とした場合、どの程度のスタック制限が適切であろうか?
史実では1個師団で守る日本軍と3個師団の米軍が交戦した。
よってスタック制限3個師団とすると「防御側が3個師団配備して充分に陣地構築」した場合、難攻不落となる。
まあ実際、硫黄島にそれだけの兵力を派遣してそれだけの準備をすれば「難攻不落」となったっておかしくはない。
ここで問題となるのは「ゲーム上での手詰まり状態」の発生だ。
(第1次世界大戦に於ける西部戦線の塹壕戦の様な状況を呈するであろう。)
孤島に3個師団も派遣したらあっと言う間に食料不足になるって?
あまり心配はいらない。
日本陸軍が開発した輸送潜水艦の貨物搭載量はわずか24tだがこれは「1個師団の1日分の米」だそうな。
(もっとも副食を含んでいないので実際は2倍くらいの量が必要だろうし何より生鮮品が無いから「とんでもない状態」が出現する可能性は大であるが。)
と言う訳で3個師団の半年分の米(24×3×180=12960t)を送る為には「中速輸送船が半年に1隻(副食を考慮すれば2隻)いけばいいだけ」となるので硫黄島に日本軍が3個師団配備するのはさして困難ではない事がおわかり頂けよう。
(僕が太平洋戦記で食料を割愛したのはこのあたりの事情も関係している。太平洋戦争では実に多くの日本軍兵士が餓死したが「食料をもっていけなかった」のではなく「もっていこうとしなかった」もしくは「現地でなんとかなると言う甘い考え」が悲劇の素地になったと思う。これを再現する為、食料をルール化しプレイヤーに「できれば食料はもっていかずにプレイしてくれ」と言うのはあまりにも変だし「食料不足を再現する為、日本軍は孤島に在陣すると自動的に食料不足が発生する」ってのもいただけない。)
閑話休題。
スタック制限の話だった。
つまり「小島に於ける3個師団のスタック制限」を課すと硫黄島、ウェーク、マーカス、ミッドウェーあたりの随所で「難攻不落」が出現する。
それと部隊のスタック制限を設けた場合、「根拠地の地積、地形による陣地上限」は意味をなさなくなる。
だったら「地積、地形による陣地上限」は撤廃した方がいいであろう。
ここでもうひとつの考えがある。
部隊のスタック制限を設けず「地積、地形による陣地上限」でなんとかするやり方だ。
すなわち硫黄島の陣地上限を3個師団分としておき「それ以上、部隊を派遣すると充分な陣地効果を受けられなくなる」といった形で制約するのである。
こうすれば手詰まりが生じなくなるが「硫黄島で両軍大兵団が激突」といった事態が発生してしまう。
やっぱり手詰まり状態が出現する可能性があってもスタック制限でやった方がいいかな。

[2271] 今日の回答 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/09(Mon) 16:43  
>[2269]
>ジェット機の艦戦は、ちょっとやり過ぎではないでしょうか。

たしかにそうなんだけど「用意しなければ誰も使えない」と言う問題がある反面、「ちょっと無理があると判断したプレイヤーは生産しなければ良い」と言う逃げ道もあるので甲論乙駁の現状をふまえると今回は前言を翻して「閃電改のコンセプトにもとづくジェット艦上戦闘機」をだす事にしようと思う。

>[2266]
>連合軍の兵器ばかりでなく攻撃正面もある程度推測できるようには出来ませんか?

OK。
状況によって「連合軍の主攻正面がどこであるか?」をターン開始時の「戦況説明」でだす機能を付加させよう。
誤報も含めてね。

>あと明石や朝日、山彦丸なんかを根拠地に置いておくと、艦船造修能力や航空機整備能力がちょっとだけ上昇するとか。

うん、工作艦(工作船ではない)は今回だすよ。

>一般の商船を改装して航空機運搬船を用意できるようにできませんか?

これに相応する船としてタンカー改装の山汐丸型をだすつもり。

>[2265]
>航空機による対潜哨戒は出来るのでしょうか?是非に御願いしたいのですが・・・

太平洋戦記じゃ発着可能な空母もしくは水上機母艦、航空戦艦、航空巡洋艦が発着可能な気象条件下で潜水艦と接敵した時、「水上艦側の潜水艦発見率」が100%(つまり潜水艦の奇襲を受けないって事だ)になり対潜兵器の命中率が上昇(対潜艦艇が航空機に誘導を受ける)といった形で対潜哨戒機をシミュレートしているんだ。
たしかにこれじゃ完全じゃないんだけど東海をだす為には見えてない敵」を「どうやって攻撃するのか」と言う問題が生じてしまう。
現在の哨戒マップとは別に「対潜哨戒マップ」を「大戦末期に登場したたった1機種」の為に用意するのちょっと無理なんだ。

>[2262]
>確か五式中戦車とホリ車はクルスクの情報を入手して開発を決めたらしいですね。

う〜ん、どうなんだろう?
佐山二郎著「機甲入門」だとホリ車は昭和18年度計画研究計画に含まれており昭和18年7月着手とあるが...
5式中戦車の88ミリ装備化の陰にはクルスクの影響がありそうだけどね。

>そうするとなんだか鉄の消費量が凄く心配だなぁ・・・
四式が大体30t程で1ターンに30輌生産するとしたら900t!

いや、心配には及ばないよ。
日本の戦車生産量は昭和16年度で軽戦車685両(7t)、中戦車507両(15t)に過ぎない。
合わせてたったの1万2000tだ。
これを1年間のターン数120で割るとちょうど100t。
当然、工場の増築は入れるが軽戦車と中戦車で工数も差別化するし基本的な生産力は史実にそくしてデータ化(まあエディターを使ってプレイヤーが書き換えれば別だが)するので日本軍は戦車不足に悩む事はあっても「戦車による鉄不足」に悩む事はないだろう。

>[2259]
>震電そのものの開発経緯を良く知らないのですが、ジェット化による後部のプッシャー式プロペラの廃止(こう言う表現は適切か?)、艦載化を考えれば、脚部他の再設計は当時の戦況しだいでは、ありえないでしょうか?

確かに脚部の改設計もあり得るとは思うんだけど重心位置が変動する事の影響と尾翼までも改設計しなければならないと言うのが問題じゃないかな。

>[2257]
>同様に戦車に関しても○式重戦車というのはどうでしょうか?
技術力を注ぎ込めば開発に成功するという形で・・・

未成重戦車としては105ミリ砲を装備する「ホリ車2型」をだす予定だよ。

>最後にマップの事ですがどの辺りまで実現なさるおつもりですか?
米本土(東海岸を含む)やパナマを実現すれば富嶽やキ−91という兵器が生きてくると思います

米本土はマップ外に存在する根拠地として登場させ富嶽やキ91、キ74による戦略爆撃は実施できる様にするつもり。
あとマップ外としては米本土西岸に対する潜水艦の通商破壊戦や伊400のパナマ爆撃、遣欧潜水艦やインド洋や大西洋での潜水艦での通商破壊戦ができる様にするつもりだよ。

>[2253]
>米海軍の魚雷不発はルール化されるのでしょうか。

わかった。
導入しよう。

[2246] ちょっと前の要望だけど 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/06(Fri) 19:53  
[2043]
>4.艦上戦闘機烈風の機動力をもう少しアップして欲しい。
  終盤の米軍の戦闘機に烈風が全く歯が立たないというのは
  ちょっと悲しい。

なるほど。
エディターで烈風の能力を書き換えれば「とりあえず解決」だがそれだけじゃさすがに納得して貰えないだろうしなあ。
でも「烈風以降の艦戦開発計画」なんてないし「紫電改や陣風の艦戦型」なんてだしても能力的にはしょうがないし。
う〜ん困った、どうしよう。
ジェット機の震電改を艦載化すりゃいいんだがあんなに全高が高くて足下の見えない飛行機の艦載型を出すなんてちょっと考えられない。
なんかいい手はないかな?
ジェット機で艦載化できる機体...
おおっ、17試局戦閃電か!
あれなら推進式エンジンかつ全高が低くいからジェット艦上戦闘機になりそうだ。
閃電をジェット化した機体と言うコンセプトで日本海軍が艦上機を開発したと言う設定の架空機なら作れるぞ。
さて大きさは?
全長13mか。
瑞鳳、飛龍、翔鶴のエレベーターが13m、大鳳、雲龍が14m。
ま、なんとかなりそうだ。
でもプレイヤー諸氏はこういった架空機は欲しないかな?

[2132]
>名前のほうは選択するのでなく直接好きな名前を入力できるようにしてみたいということです。

OK。
ちゃんと用意するよ。

[2230] ちょっと考えたんだが 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/04(Wed) 19:48  
液化石炭をゲーム化する為に無理をして石炭を導入する必要のない事に気づいた。
大戦中、日本で液化石炭精製をおこなった組織に「北人油」(北海道人造石油株式会社の略)という組織があった。
そうだ。
「液化石炭」ではなく「人造石油」と考えれば簡単なのである。
ちなみに当時の公用語では液化石炭ではなく人造石油と呼称されていた。
さて人造石油の生産力は工場の規模と開発技術によって左右される。
なにしろ5tのコークス(「石油と石炭の科学」では石炭から65〜70%のコークスが得られるそうな)から1tの人造石油が取れるんだから資源的には問題ない。
旭川に人造石油工場を作って生産力に合わせて人造石油が湧く様にすれば良いのだ。
さてここで「人造石油の開発技術」だが当時、人造石油の先進国はドイツであった。
なにしろドイツ国内全生産油の8%が人造石油(年産70万t)だったらしい。
ここでドイツが登場すると「Uボートによる技術援助」と「遣欧潜水艦」が鍵となる。
ところでUボートなんだが1943年8月7日、U511がはるばる大海原を越え呉に入港した。
その後、この艦は呂500として日本海軍に譲渡されている。
ヒトラーはこの艦をタイプシップとしてUボート量産化を日本海軍に求めたらしい。
まあ技術的問題とプライドの問題で日本がUボートを量産する事はなかったが。

さてちょっとここで「海を征く鉄獅子」の続きを。
特2式内火艇を出すとすればどうやって差別化すれば良いんだろう?
このままじゃ単なる軽戦車になっちゃうしなあ...
そうだ。
上陸作戦時は戦車に対して水没チェックをさせよう。
オマハ海岸じゃずいぶんたくさんシャーマンが沈んだしな。
2式内火艇は水没チェックを受けないようにすればなんとかそれらしくなる。
生産をどうするかな?
海軍の車両なんだけどこれの為に「海軍戦車工場」なんてつくれないしなあ。
やっぱ生産は普通の戦車と同じ所でやるしかないな。
(この問題は陸軍潜水艦も同じか...)
それにしても輸送艦の搭載量をどうするかな?
史実だと1500tの1等輸送艦が大発4隻に貨物260tもしくは特2式内火艇7両とある。
大発4隻だから普通の戦車を運ぶとなると4両しかつめないぞ。
それに貨物260tと言ったって結局の所、大発は4隻だけなんだから「沖で大発を発進させスタコラ逃げる」といった戦法をとるなら物資にしたって4×12=48tしか揚げられない。
こりゃかなり不効率だな。
一方、米軍のLSTを見てみると...
排水量は1650tで1等輸送艦と大差ないが搭載量は中戦車20両もしくはM24軽戦車24両、貨物なら2100tとある。
ふうん、船体が大きいからだな。
こうなると排水量は大差なくとも1等輸送艦は小型艦、LSTは大型艦に類別しなけりゃなるまい。
(もっともLSTとて物資を満載するとビーチングはできない)
950tの2等輸送艦はとみると95式軽戦車なら14両、97式中戦車なら9両、特2式内火艇なら7両、貨物なら250tとある。
どうしたもんだろう?
1等輸送艦が特2式内火艇を運ぶ時は2等輸送艦と互角だが通常の戦車を運ぶ時は2等輸送艦の方がずっと多く積める。
厳密にデータ化するべきなんだろうか?
割り切ってデータ化すべきなんだろうか?
さっきビーチングと言う単語を使ったんでもう少し。
戦車を海上輸送するには3つの方法がある。
1 2等輸送艦やLSTの様にビーチング能力のある艦で直に上陸させる。
2 あらかじめ戦車を大発に載せておき1等輸送艦や神州丸の様に大発発進能力のある艦
  によって沖合から発進させる。
  すなわち大発搭載数が戦車搭載数となる訳だ。
3 大きなクレーンと「戦車がのっても壊れない頑丈な床」をもった輸送船(こうした立
  派な船は当時、あまりなかった)に搭載し港の波止場で積み下ろす。
まあ特2式内火艇の場合は1等輸送艦や2等輸送艦に載せて「洋上発進」できたがこれはごく特殊な事例と言えよう。
もう判って頂けたと思うけどビーチングとは「人為的に艦船を陸地に接岸させ艦首扉から戦車をゾロゾロ上陸させるあのやり方なのである。
あともうひとつ。
戦車の開発なんかのからみがあるからインド方面およびオーストラリアから現れるのは英軍戦車とする予定である。
だが史実だとビルマでも「M3スチュワート」が戦っているのだ。
これについて諸氏のご意見を伺いたいと思う。
データとしてビルマ方面からM3スチュワートが現れるのは簡単なのだ。
しかしそうすると情報コマンドで敵根拠地を見た時に「白い星をつけた戦車」がでてくる事になる。
少々興ざめにならないだろうか?
これはB24などの援英機についても言える事である。
PS.戦車の火力と戦闘解決についてはまた今度。

[2227] こんな所でどうだろう? 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/04(Wed) 15:36  
>[2219]
>太平洋戦記2では、前作で出てきた様なシナリオも含まれる事と思いますが、もし出来ましたら太平洋戦記2では、ショートシナリオなどで規定ターンで終了後、そのまま通常のキャンペーン終了ターンまでゲームの継続が可能なようにして頂きたいんですが・・・

ショートシナリオで連合軍は「そのシナリオにふさわしい思考」をする様に作っている。
よってショートシナリオの延長をするとなると「ショートシナリオ用の思考」を途中で「キャンペーン用の思考」に移行させなければならない。
ここがうまくいくかどうかが鍵でねえ〜。
やれるかどうか頭をひねって見るけど...

>[2218]
>あと、現システムでは島嶼戦がまったく再現できません。部隊全滅してから上陸、あるいは圧倒的大軍で守備隊が1ターン壊滅のいずれかです。著しくリアルさを欠きます。根拠地に両軍混在は島嶼だけでも実現させてほしいところです。

そうだねえ。
要望も多い事だしここら辺で「1根拠地に両軍在陣可能」で腹を決めよう。

1 勝敗がつかないまま陸戦が終了したら攻撃側は在陣するか撤退するか選択する。
2 基本的に根拠地の支配権は防御側のままである。
3 攻撃側はその根拠地に対して第2次以降の上陸(増援)ができる。
  この場合、地形効果の上陸修正はつかない。
4 防御側は通常の入港、揚塔で増援を送る事ができる。
5 敵が在陣している根拠地では工場の生産はできない。

大陸の方をどうするかが問題だ...
当然、戦闘に参加した部隊は移動済だが「防御側が戦闘に参加させなかった部隊」はまだ移動済でない。
この部隊を使って「巻き返し」ができるのか?
別の根拠地が道路で隣接していた場合、そこからの攻撃は?
次ターンの陸戦/上陸戦は強制?
ちょっとここいらを整理する必要がある。

>[2217]
>阿部さんの資料によると、年間1971万tの
石炭海上輸送が行われてますが、これは輸入分だけでなく国内産出分の
輸送も含まれていたからと推定されます。

同感。

>石炭の重要性を再現するには、製鉄の原料という面だけでは駄目です。
年間2000万t以上も消費していた鉄道輸送の燃料という面も
シミュレートしなければ・・・・・。

まったくもって同感。
ではどうすればいいか?
いかにして「民需分の鉄をプレイヤーに供出させるか」が問題なのである。
昔、考えたのは「とりあえず商船は600総万t分用意して海上輸送は史実通りにやる」としたうえで「製鉄の段階で民需分をさっぴく」と言うやり方だった。
つまり軍需用の鉄1tを製鉄する為には「実際よりもたくさんの鉄と石炭を消費しなければならない」としたのである。
(ここら辺は前作でのボーキサイト−>アルミ変換率などで踏襲されている)
だが600万t分の商船を運航させるのはえらく不評だった。
そこで次に「生産効率を良くする代わりに商船の数を減少」させ資源問題と海上輸送問題の双方をアブストラクトするにいたった。
で次に作ったのが前作で、この頃になると「どうせアブストラクトするなら鉄鉱石だけにした方が良いんじゃないか?」と考える様になった。
よって今回、石炭をいれるとしたら「液化石炭」の為であり石炭の輸送については「プレイヤーの負担にならない範囲」にとどめようと思っている。

>実は私は、社命でエネルギーを司る政府機関に出向したことがあり、
石炭を担当していたのでした。

ひょっとして昭和60年頃の「サンシャイン計画」ですか?
実は僕の親戚も民間からの出向であそこに関わっていたのですよ。
東海林氏の「フィッシャー・トロプシュ法のテクノロジーを求めて」なんかもその縁で入手したのです。

「石炭船の歌」
日本の商船の半数は石炭を運ぶために航海する
何の為に石炭を運ぶのか?
それは鉄を作る為
(鉄道や暖房など製鉄だけではないが)
何の為に鉄を作る?
それは商船を作る為
(昭和19年物動計画の普通鋼材配当では民需95万tに対して造船109万t)
果たして排水量1万tの輸送船は
どれだけの石炭と鉄鉱石を運べばペイするのか?
船はゆくゆく煙は残る
残る煙がしゃくの種

(だれか曲をつけて歌ってください)

>[2216]
>是非、ゲームで起きた戦闘を記録した年表を作成し、表示&保存する機能をつけてはいただけないでしょうか。

前作でも戦闘履歴年表は搭載していたが今回も用意するつもりだ。
じゃあ今回は御要望にお応えして履歴に「艦船の竣工」もいれる事にしよう。

>[2213]
>それは、艦隊が入港すると解散されてしまう点です。

了解、入港しても解散しない様に改良しよう。

>[2211]
>戦車1両で再現するのはま、(デザイナー権限で)結構ですが、内火艇を再現しない明確な理由を書いていただけませんか?

今回登場させる日本軍戦車は89式中戦車、95式軽戦車、97式中戦車、97式中戦車改、1式中戦車、3式中戦車、4式中戦車、5式中戦車の8種類で水陸両用戦車である特2式内火艇や自走砲である1式砲戦車、生産数が少ない2式軽戦車などは登場させない方針だからである。
今回は空挺部隊と輸送機が登場するが米軍M22ローコスト空挺戦車なんかも同じ理由で登場させない。
さて「なにゆえ戦車を登場させるのか」をここで記述しておこう。
前作じゃ戦闘を主任務とする部隊は攻撃部隊と守備部隊に区分されていた。
兵卒氏も含めて大部分のプレイヤーは御知悉の事と思うがあえてここで「部隊の編成と兵器のデータ化」について記述する。
基本的に陸軍の部隊は師団に編成され開戦時の日本陸軍は51個師団を擁していた。
そして1個師団は3個歩兵連隊、1個野砲兵連隊、1個捜索連隊、1個工兵連隊、1個輜重兵連隊などで構成されていた。
その兵力はおよそ兵員数1万8000、馬数6000、野砲36門、連隊砲12門、大隊砲18門、対戦車砲12門、重機関銃72門といったところだ。
まあ師団によって歩兵連隊が4個だったり馬の代わりに自動車を装備した機械化師団(近衛、5、23、48)だったり野砲が48門だったり野砲連隊の代わりに山砲連隊だったりと色々あって一様ではないのだが...
これらの師団は一般的に各歩兵連隊に砲兵、工兵などを分散配属させて戦闘に当たるのだが歩兵連隊は更に3個歩兵大隊に分割(歩兵連隊には歩兵大隊3個のほか、連隊砲中隊や対戦車砲中隊などが含まれている)される。
そして1個歩兵大隊は3〜4個歩兵中隊に分割(歩兵大隊は3〜4個歩兵中隊と大隊砲小隊などで構成)されるのだ。
1個歩兵中隊はだいたいの場合、3個小隊だ。
この1個師団に戦車部隊やら高射砲部隊やら対戦車砲部隊などが配属され作戦が展開される。
これが前作に於ける「攻撃部隊90」であり戦車、高射砲、対戦車砲が配属された1個師団(90個小隊:野砲連隊や工兵連隊など歩兵以外は全て分散配属されたと仮定:81〜108個小隊となるのだがとりあえず90個小隊とした)を表している。
さて1個師団の編成だが馬が6000頭もいる事に注意して頂きたい。
師団の火力を支えるのは砲兵であり砲兵の機動力を支えるのは馬なのである。
そして馬は高価だ。
餌も食う。
海上輸送する時など馬1頭は兵1名の2倍以上、輸送コストがかかる。
よって大戦後半になると砲兵連隊のない歩兵主体の治安師団が編成される様になった。
砲兵をもたないのだから火力は至って弱い。
この部隊は占領地警備などを主任務としている。
更に要塞砲兵などの部隊も移動を目的としていない為、「機動力を必要とする攻撃」には使用できない。
よって前作では「治安師団」と「要塞砲兵」を合わせて「守備部隊」とした。
さて...
まず僕は陸戦をGD風に解決する事を考えた。
歩兵分隊、迫撃砲、歩兵砲、山砲、野砲、重砲、高射砲、要塞砲などを個別にデータ化しようとしたのである。
でもそうなると「迫撃砲だけの部隊」を編成して攻撃をかけたり「全根拠地重砲だらけ」になったりはなはだヘンテコリンな事になるのは明白だ。
第一に「各兵器の特性を戦略級ゲームでうまく表現し解決する方法」が見つかってないし輸送船に1個師団を積み込む面倒さを考えると...
(GDは陸続きで輸送船に兵器を搭載したりしないからああいう風にできたんだ。兵器を個別化して輸送船に搭載するゲームも昔、作ったけどこれには生産ルールがなかったんで荒唐無稽な編成にはなりようがなかった。)
やっぱり1攻撃部隊は1/90師団の方が良い。
でも前作のままって訳にもいくまい。
それじゃ前作のどこがまずいかを検証してみよう。
1個師団は攻撃部隊90としても均等に戦車や支援部隊が配属されているのか?否
(マレー作戦では第25軍の3個師団に4個連隊もの戦車が配属されている)
治安師団は純然たる防御専任部隊と言えるのか?否
(馬こそないが歩兵ばかりなので機動力は高い。)
こうして攻撃部隊から戦車が分離され守備隊とは別に治安部隊を設ける事になった。
なお先だって特2式内火艇の事を書いたのは「全部の戦車が水陸両用戦車だったら戦車の海上輸送についてルール化せんでいいから楽チンかもなあ」(いや、僕だって水陸両用戦車にそんな航洋力がない事はわかってるよ)と「一瞬」思ったから書いただけで深い意味は全くないんだ。

>というか、陸戦での部隊の単位と戦車1両はどうみても不釣り合いと思いますが??

それは「他の部隊に合わせて1個小隊(3〜5両)単位にすべき」って事?
う〜ん、生産の事を考えると1両単位の方が良いと思うんだがなあ。

>私を含めて多くのプレイヤーは戦略級ゲームとして何年も楽しむつもりでやっていると思いますよ。

僕もデザイナーとして「そう言うゲームにしたい」と思っている。
また経営者の本音としても「何年も売れ続けるゲーム」であって欲しい。

[2210] 今日は石炭の話 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/03(Tue) 16:39  
太平洋戦争に際し日本は5421143tの輸送船(500t以上)と575464tのタンカー、合わせて約600万tの商船(「海上護衛戦」の巻末資料より)をもって開戦に臨んだがこれらは陸軍が使用するA船、海軍が使用するB船、そしてそれ以外のC船に区分されていた。
さて石炭やら鉄鉱石やら加工された鉄やらを運ぶのはC船である。
ABC船の配当区分(以降の数字はタンカーを除く)は開戦時の昭和16年12月でA船が215万t、B船が155万t、C船が171万tで第1段階作戦が終了する昭和17年4月頃まではおおむねこの状態が続き以降、次第に生産力重視を目途とする配分に変わってゆく。
すなわち昭和17年末ではA船122万t、B船140万tに対してC船は261万tとなる。
以降、昭和19年春まで「全商船の約50%がC船」と言う状態が続きその後、絶対国防圏が破られて前線の作戦用商船が壊滅的打撃を受けるとAB船の比率は極端に小さくなる。
なにしろ陸海軍に配当された商船の大部分が沈んじゃったんだから比率がちいさくなるのもあたりまえだ。
ついで潜水艦によってC船被害も激増し最終的に日本は商船 (タンカーを除く)158万tをもって終戦(潜水艦被害は太平洋戦争に於ける全商船被害の約60%に及ぶ)を迎えるがこの時、A船は15万t、B船は25万tに過ぎなかった。
さてこれらC船はいったい何を運んでいたのであろうか?
防衛学会の新防衛論集1986年10月号37頁によれば昭和17年度にC船が輸送した物資4002万tのうちなんと1971t(49%)が石炭、467万t(12%)が鉄鉱石、353万t(9%)が鉄なのである。
ここで簡単に「そんなに大事な物資ならなおの事、絶対にデータ化しなけりゃいかんなあ。」と言わないで欲しい。
つまり「石炭の輸送を忠実にシミュレート」するには「実に大量の商船が必要」となるのだ。
私は何も「石炭の導入について否定」しているのではない。
石炭をだせば「液化石炭」を出す事ができる。
こいつはけっこう面白い。
反面、「商船を増やさなければならずプレイアビリティが低下する」といった欠点がる事もまたいなめない。
石炭については資料も揃っているし内地の根拠地のいくつかは資源産出が「空き地」だし導入する事自体は至って簡単なのだ。
私が心配しているのは「大多数のプレイヤーにとって石炭輸送が重荷にならないか?」と言う点なのである。

なお新防衛論集1986年10月号54頁では昭和18年度の軍需動員計画が載っているがこれによると陸軍の鉄配当が102万tでその内訳が航空機8000機に対して4万t(1機につき5t)、弾薬28師団会戦分に対して9万5000t(1師団会戦分につき3300t)、戦車730両に対して1万5000t(1両につき20t)、大発1250隻に対して2万1000t(1隻につき16.8t)とある。
戦車や大発は車体重量や船体重量とそんなに変わらないので不自然ではないが航空機は機数に対して鉄の消費がかなり多いのに気づかされる。
ちょっとおもしろい数字だと言えよう。

[2208] とりあえずまとめレスと言う事で 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/03(Tue) 11:45  
[2206]
> ・セーブデータのバックアップを可能に
> ・操作性の向上
>  1:艦隊編成や物資輸送等の操作簡易化
>  2:距離表示等の補助機能の増強
> といったあたりです。

わかった。
できるだけ改善する。

[2204]
> 特に兵器の性能や兵士の錬度というものが命中率に
> 影響を与えていないということが、納得のいかない点です。
> 例えば、艦隊に対する空爆についてですが、最高速度34ノットで
> 優秀な乗員が操艦している正規空母飛龍と、ただの低速輸送船に対する
> 水平爆撃の命中率が一緒でいいのかといったことに疑問を感じます。

前作でも搭乗員練度による爆撃命中率修正はおこなっていたし太平洋戦記2でも当然、導入する予定でいた。
また前作でも高速艦、低速艦、停泊艦で命中率に修正は与えていたし太平洋戦記2でも導入する予定でいる。
これらの修正が「数値的に十分でない」とする意見や「もっとも段階に細分化を」とする意見もあるので色々と改良する。

> また、速度が速い戦闘機と速度が遅く機体が大きな爆撃機に対する
> 高射砲の命中率が一緒でいいのか・・・。

艦や航空機の大小による命中判定修正は是非とも導入しよう。
個艦での「練度設定」は「日露戦争」で既に導入したんだが「あまり評判がかんばしくない」うえ「隻数が遙かに多い太平洋戦争」でこれをやるのは「1ターンが無茶苦茶にながくなる」のでとりやめる事とした。

[2203]
> 2.兵力、弾薬、燃料、航空機、鉄は総量を決めておいて、その範囲内で自由に配置したいです。

エディターの搭載でなんとかならないだろうか?

> 3.航空機開発は戦局に応じて長距離進攻戦闘機か局地戦闘機かなどを選べるようにしたい。

前作では「いらない飛行機まで量産化する必要はない。」と言う事で「試作機完成段階での開発中止」をできる様にした。
けれども「試作機までの開発だって無駄だ。」と言う事になると「異様に早く高性能機が完成する。」と言った事態が生ずる。
それと「技術の蓄積」が反映されなくなってちょっとまずい。
「全航空開発技術陣が一丸となって頑張ったらすぐに新型機が開発できる」って言うのもなあ...
「まわりみちせず最初から震電を開発したい」とする意見なども判るのだがこれもまたエディターで対応するのがよいと思う。

> 4.初期設定で艦型にある程度自由度を持たせる。これも非現実的にならない範囲で大型空母なら高角砲16門機銃100門までとか。昭和16年の段階でこの装備でも技術的にはおかしくないはず。またロケット砲はスパイスとして加えてほしい。

各空母には対空火力強化型を用意し改装できるようにしたのだがもっと「バリエーションを増やして欲しい。」とする御要望だろうか?
奮進砲についてはあまりにも能力が低く「特殊」なのでちょっと...

[2202]
> 1.戦車を導入されるとのことですが、戦車の生産は1両単位でおこなうのですか?

航空機の1機単位や艦船の1隻単位と同じく1両単位。

> 2.戦車の開発は行われますか?

今回の開発はまず最初に「航空優先」、「艦船優先」、「戦車優先」の三択をする。
その上で航空優先なら前作と同じ。
戦車優先なら史実より早く新型戦車が完成する。
艦艇優先なら史実より早く新型艦の建造が可能となる。
あ、言い忘れたが「御蔵型海防艦」や「丙型海防艦」、「松型駆逐艦」、「1等輸送艦」、「2等輸送艦」など一部の小型艦艇は「開発が終了するまで建造できない」のだ。

> 3.外交において、相手となるのは「連合側」1つのみでしょうか?
> それとも米英蘭中ソといった国家単位でしょうか?

英国のみの屈服を実現させる為の「インド洋ならびに大西洋での通商破壊戦」や「米国の戦意のみを低下させる為の遠距離戦略爆撃」などはぜひいれたい所。
いまどこまでやれるかを模索している。

[2201]
> あとやはり気になるのは
> 不可解な練度低下(大して艦を沈められてないのに年度で勝手に艦砲射撃の命中率が下がったり、航空機を撃墜しなければ練度が下がらなかったり等)と、

艦艇の損害が少ないのに練度が低下するのは是非改良するとしよう。
航空機の練度低下が撃墜でなければ生じないのは「ミッドウェー海戦では250機あまりも失われたのに搭乗員戦死者の大部分は飛龍の乗員であった事」や「トラック大空襲で日本海軍は350機あまりをうしなったが搭乗員の損耗は僅かであった事」を反映する為なのでご了承願いたい。

[2198] Re[2194][2175]: そう言う事ならば 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/12/02(Mon) 15:31  
> 阿部氏の話が聞きたい、以上。

それでは。
今日社内で検討した結果、「艦隊戦に於ける空母の不利」を解消する為、艦隊戦発生時にはランダム(奇襲を反映したいので)に航空反撃を実施できる様、改良する事になった。
なんと言ってもサマール沖海戦だってずいぶんと重巡が護衛空母艦載機に叩かれたもんなあ。

あと航空機の地上部隊に対する空襲なんだけど「効果がありすぎる」と言うのも問題だけど「航空機側の損害が少なすぎる」と言うのも問題じゃないかと思った。
よって高射砲の命中率はもっと大きくしたい。
だけどこれだけじゃ問題は解決しない。
1個師団くらいで守っている根拠地に10機くらいの急降下爆撃機がでかけていったら多分みんなやられちゃう。
(ノルマンディーのプリーラーを知らんのかと言われそうだな。)
大体、1根拠地に展開している全高射砲が全来襲機に火を吹くと言う事に問題があるんだ。
1個師団で守っている所に100機が襲いかかるなら全高射砲が火を吹いたって問題はない。
おそらく100機の航空機は分散し師団が展開している全地域に対して広く攻撃をかけるだろうからね。
でも1個師団に対して10機だったら陸上部隊側の高射砲の大部分は遊兵と化す。
よって「高射砲の命中率は高くなる」けれども「1機が命中判定を受けるのは最大2回まで」としたい。
ただし艦隊戦の場合は別だ。
艦隊の防空輪形陣は根拠地に較べてずっと小さいからすべからく高角砲は有効な働きを示すだろう。
さて根拠地爆撃での「在泊艦船の対空砲火」をどうしたもんだろう?
これ凄く強いからなあ。

それと部隊に対する爆撃なんだが...
太平洋戦記Win95では「1発ごとに命中判定し、命中したら陣地から算出される装甲と爆弾の貫徹力を比較する貫徹判定を行いそれによって爆弾の有効破壊力算出、そして有効破壊力に見合うだけの部隊が吹っ飛ぶ」となっていた。
このやり方は「爆弾の貫徹力」に重きを置いており「よく準備された陣地なら小型爆弾などものともしない」もしくは「大型爆弾を使用すれば軽微な陣地など無視していきなり部隊を吹っ飛ばす事ができる」と言う事を再現していた。
でもこの掲示板だとなんか評判がかんばしくないようだ。
そこで今回は「とりあえず全機が投下した命中弾の破壊力を合計しそこから打撃数を算出する」そして「地上部隊は打撃数回の撃破チェックを受ける」というやり方に変えようと思うんだが。
プレイヤー諸氏の御意見はどうだろう?

[2170] Re[2160][2146]: 鉄獅子、海を征く 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/29(Fri) 10:48  
> ようやく神州丸の名前が出たばかりで恐縮ですが、神州丸の拡大改良型の計画ってあったのでしょうか?

計画どころか実際に建造された。
陸軍初の大発母艦は神州丸だが以降、10隻の大発母艦が建造(1隻は未成)された。
これらの大発母艦はおおまかに言って「建造を容易にした簡略型」と「砕氷能力をもたせた小型」と「飛行甲板を装備した型」に分けられる。
これらのうち最後の「飛行甲板を装備した型」の秋津丸型(秋津丸及びにぎつ丸」と熊野丸型(熊野丸および時津丸)が神州丸の拡大改良型と言えよう。

> でもこれゲーム化したら誰も2等輸送艦作らなくなるか。

いや、約8000tで戦車30両の神州丸や約10000tで戦車27両の秋津丸に較べて950tで戦車9両(95式軽戦車なら14両)の2等輸送艦はずっと「お得」だ。
だからみんな作るだろう。

[2169] Re[2154]: 嗚呼、堂々の輸送船 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/29(Fri) 10:29  
> しかしこれですと輸送艦のなかった時代に戦車を大陸に運んでいたり、第三戦車団第一戦車連隊が第5師団とともにシンゴラに上陸したり、第48師団が戦車4連隊7連隊をリンガエン湾からフィリピンに上陸させた開戦初期の行動が再現できなくなってしまいます。

だから開戦時から存在していた「神州丸」や開戦直後に竣工した「秋津丸」をだすのだが?

神州丸は戦車を搭載した大発30隻と歩兵を搭載した小発10隻を洋上から発進させられる強襲揚陸艦(の元祖)である。
当然、マレー作戦にも参加した。

[2150] Re[2148]: 阿部隆史様、はじめGSスタッフの皆様へ初心者からの要望 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/28(Thu) 18:41  
> 発言”2105”にも書きましたが
> 御検討もしくは、お答えいただければ幸いと存じます。

初心者用シナリオもしくはデータエディターは搭載する予定。
けどエンディングにはあまり期待しないでほしい。
その分の力を「思考」や「データ」に向けたいので。

[2146] 鉄獅子、海を征く 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/28(Thu) 12:03  
太平洋戦記2では戦車が登場する。
となれば戦車が海を渡る算段をせねばならない。
(特2式内火艇なら問題ないって?いやいや特2式内火艇にそこまでの航洋能力を期待してはならない。ちなみに太平洋戦記2では特2式内火艇は登場しない。特2式内火艇を戦わせたいなら鋼鉄の騎士IIをプレイせねばならない。)
普通に輸送船で運ばせるか?
いやいや、こうくりゃ当然、2等輸送艦とLSTが登場する。
(ちなみに太平洋戦記2では「戦車を積める艦艇を輸送艦」と定義しよう。)
まあこいつらを出したくて戦車をだすんだから当たり前だ。
でも大戦前半はどうする?
LSTはいいとしても開戦時から2等輸送艦を建造させるのか?
こいつは困った。
おおっ!神州丸があるじゃないか。
あの史上初の強襲揚陸艦が。
(1隻だけじゃ足りないな。ふむ、秋津丸か。陸軍空母として出す予定だったが。)
(空母としての能力とのかねあいをどうする?航空輸送艦として類別するか。)
さてこれでいいかな?

うんにゃ、1等輸送艦をどうするかと言う問題があった。
コンセプトの違う緊急輸送艦だからなあ。
出さないでバックレちゃおうか?
それもなあ...
なにしろ排水量が2等輸送艦の950tに対して1500tもあるのに車両搭載能力は2等輸送艦の方が2倍だし
「戦車を積めるにゃ積めるが基本的に大発母艦」だしなあ。
「搭載力は小さいけど高速かつ対空、対潜能力の高い輸送艦」と言う事でお茶を濁すか?
でもこんなんじゃ誰も建造しないだろうなあ。
う〜ん。
そうだ、1等輸送艦だけ「入港直後でも揚陸できる」ようにしよう。
これなら史実のコンセプト通りだ。

さてこうした問題の他、「輸送船でも戦車は運べるのか?」と言った問題や「輸送艦に戦車以外の部隊や物資がつめるのか?」と言った問題がある。
まず「輸送船でも戦車は運べるのか?」と言う問題に対し「輸送船でも戦車は運べるが上陸作戦はできない。」とする事ができる。
だがこうすると以下の2点の問題が生ずる。
1.輸送船でも運べるとなれば相対的に輸送艦の価値が低下する。
2.果たして普通の輸送船で戦車が運べるのだろうか?
  多分、船倉の床が抜けるぞ。
やっぱ「戦車が運べるのは輸送艦だけ」としといた方がよさそうだ。
さて次に考えなければならないのは...

[2144] Re[2129]: 陸戦について 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/28(Thu) 09:57  
> 非常に強化され要塞化した陣地には、貫徹力を導入して大型爆弾でないと破壊するのは難しくすれば良いと思います

太平洋戦記Win95では「陣地はすなわち装甲であり陣地の高い部隊を撃滅するには貫徹能力の高い大型爆弾が必要」としている。
ここで「陣地を減らす為にも大型爆弾が必要」となると「急降下爆撃機のでる幕」が無くなってしまうのではなかろうか?
う〜ん。
しかし現行の「急降下爆撃機万歳!」も問題だなあ。
だいたい基本的に部隊に対する爆撃と陣地に対する爆撃をまったく別個にしている所に問題があるんだ。
陣地をまったく壊さずに部隊を爆撃する事もその逆も実際にはできっこない。
(ベニスの商人だね、まるで。)
ゲームとして割り切るべきなのだろうか。
もっと良い解決があるのだろうか。
ちょっと考えてみたい。
いずれにせよ陣地の上限は設ける事にしよう。
該当する根拠地にいる部隊数によって上限が決定されるのが良いだろう。

> ガダルカナルの様に、同じ根拠地で双方の兵力が存在することは可能でしょうか。完全占領出来なくても、上陸に成功し橋頭堡が確保出来れば、輸送船に戻る戻る必要も無いと思います

「日露戦争」じゃ同一根拠地に両軍在陣としたけど太平洋戦記だと艦船の入出港、揚搭の問題なんかがからみあってシステム的にはなかなかそうもいかないんだ。
という訳なので。

[2143] Re[2128]: 飛行場について 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/28(Thu) 09:42  
> 原野を切り開いて飛行場を建設するのと、爆撃の損害から滑走路を復旧するのでは、必要労力は違うのでは無いでしょうか

確かにそのとうり。
太平洋戦記2では0まで下がらない様にしよう。
それに占領した時も0まで下がるのは良くない。
造成中の飛行場を占領する意味も含めてここも改良する。

[2115] Re[2109][2095]: 太平洋戦記の陸戦について〜補足 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/27(Wed) 12:08  
> 飛行機から見えやすい位置に敵陸上部隊がいれば、敵陸上部隊を
> 全滅させるのは可能でしょう。

兵卒氏が2110で述べられた意見(本人の依頼で削除してしまったが)の様にそのつもりで私も「上陸してきた海兵隊1個大隊」と書いたのだが...
あまりうまく伝わっていなかったようだ。
やっぱり「上陸し戦闘を終えたばかりでなんの防御陣地も構築していない1個大隊」と書いておけばよかった。
その様な敵に空母6隻が空襲を加えても果たして効果がないのだろうか?
ちなみに太平洋戦記の場合、全滅とは「全員戦死」を意味しない。
戦死、負傷、逃亡および負傷兵の担送、介護などで前線に於ける戦闘員0の場合をさしている。
すなわち1個大隊600名の場合だと戦死100、負傷200、逃亡やらノイローゼ100くらいの状態だ。
はたして空母6隻でこれくらいの戦果もあげられないのだろうか?
たしかに空襲だけで「簡単に敵を壊滅」させられるのはおかしい。
空襲対象となる部隊が「陣地0のさらけだし状態」であっても太平洋戦記Win95の半分程度(場合によっては1/5くらいまで下げる事を考えている)にまで爆撃効果をさげる必要があろう。
でも「空襲ではまったく地上部隊を撃滅できない」としてしまったらどうなるだろう?
それこそ「変なゲーム」になってしまうんじゃないか?

あと誤解されている方が多いので申し添えておきたいが太平洋戦記で各根拠地に存在する飛行場は「ひとつの飛行場を意味しない。
なにしろひとつの根拠地が大変広いのだ。
もっとも小さいと思われる硫黄島ですら千鳥、元山、北の3飛行場が存在するしラバウルの場合は北、西、東、トベラ、ココポの5飛行場を擁している。
東京やポートモレスビーに至っては周辺が飛行場だらけだ。
よって飛行機の発着能力やらは「最初の飛行場に対するシミュレート」であり「意味が無いように思われる100以上の飛行場設営」は「周辺飛行場の設営」をシミュレートしているのだ。
だから100以上の飛行場設営にも「意味がない訳ではない」し「各根拠地の飛行場が多数の航空機を在地できる」のである。
当然、今回の太平洋戦記2では各根拠地の飛行場設営可能上限を設ける。

それと
> 少なくともゲームの中では、日本は侵攻サイドであり地の利も
> ないのに、地の利のある守備側の敵陸上部隊を空爆のみで
> 殲滅できるのは疑問があります。
と言う意見に対してなのだが太平洋戦記は「日本が侵攻サイドのゲーム」であると共に「日本が防衛サイドのゲーム」である事も理解して戴きたい。
全プレイヤーが「戦局が破綻したところでリセットする」のであればチョチョイノパッとデザインできるのだ。
それじゃあこっちもやりがいがないが。

[2095] Re[2090]: 太平洋戦記の陸戦について 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/26(Tue) 09:41  
ところで「まともな陸戦」ってどういうの?
前作だって陣地をつぶして兵力比1:2くらいでつっこめば「まともな陸戦」になる。
でもそんな事は誰もしやしない。
「それは損害をだすのが「イヤ」だから。
今回、爆撃での効果をなくしても「大兵力で小兵力にかかれば損害を少なくして壊滅的打撃を与えられる」と言う手が残されているからより「スチームローラー型の展開」になるだけだろう。
それに果たして「爆撃で地上部隊を粉砕する事は不可能」なのだろうか?
仮に米海兵隊が1個大隊だけで上陸してきてそれに対し南雲部隊の空母6隻が全力で爆撃したら全滅させるのはいともたやすいと思う。
いや、僕だって前作のままで良いといってるんじゃない。
「爆撃だけでなんとかなりすぎた点」はいたく反省している。
でも「爆撃だけで地上部隊を粉砕するのはまったく不可能」とは思えないしここはひとつ「爆撃は陣地破壊には有効」だが「部隊に対する効果はぐっと減殺」するって事でどんなもんだろうか?

[2048] 今日はこの辺で 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/23(Sat) 16:29  
いやあ、一晩のうちにずいぶんと意見がでたようだ。
まず「連合軍サイドでのプレイが可能か?」と言う質問だがこれは「不可能」。
はっきり言って「物量に溢れた連合軍をCPUに担当させるゲームならなんとかなる」がその逆はあまりにも困難だからである。
まあゲームバランスを無視するかショートシナリオに限定するならなんとかなるかも知れないのだが。
ちょっと現在の段階では「不可能」としておこう。
次に連合軍の思考強化だがこれは是非頑張って取り組んでいきたい。
また連合軍の生産力増大だがこれは「現状でもとてもかなわないと言うプレイヤー」(掲示板じゃぜんぜんでてこなかったがアンケートやメールじゃとてつもなく多いのだ)もいるんで可変にするのが適当だろう。
核兵器は要望が多いので考慮する。
エンジンと機体の分離は「荒唐無稽な架空機」をたくさん用意しなけりゃならなくなりそうだな...
だって分離するって言う事はDB601を零戦や1式陸攻に載っけたりしなけりゃならないんだろう?
既存の機種だけでいいんならエンジンと機体の分離はいとも簡単だが。
ちなみに日本の航空行政は生産面で見るとエンジンより機体がネック(水冷エンジンは別)だった。
だから大戦末期には木製機や鋼製機が開発されたのである。
キ109特殊攻撃機については...
ゲーム上のアラだと思っていただきたい。
でないと「キ109は登場させない」と言う対応しかとれなくなる。
銀河と極光についても同じ。
艦戦、局戦、艦爆といった区分じゃなく銀河系列、強風系列といった区分やメーカー制の導入を試みればある程度の変化はつけられるのだが。
やっぱ煩雑になりすぎるか。
外交については「日露戦争」に近い型式を取り入れたいと思う。
今回は中立国や衛星国、親日政権の擁立なんかも導入したいし。
飛行場については結構、手直しが必要だな。
確かにどこの根拠地でもMAXまであげられるのは変だし在地機数が無制限なのもまずい。
(でもクェゼリンやトラック、ウルシー、メジュロなんかの飛行場はかなりの能力があったんだよ。)
(なにしろ米海軍や日本海軍の機動部隊が全力投錨したんだし。)
在地機の機数制限および地形や地積による飛行場能力制限は導入するとしよう。
戦略爆撃機による艦船攻撃の禁止はどんなもんだろうか?
確かにB29によって沈められた日本軍艦艇は殆どいない。
でもそれは当時、B29によって日本本土工業地帯に対する戦略爆撃が行われておりその方が重要だったからではなかろうか?
1式陸攻や97式艦攻、B17なんかが高度3000で艦船に水平爆撃をしてそれなりの成果を挙げた事を考えるとB29だってそうした能力があると考えたのだが。
「水平爆撃が当たりすぎる」と言う事なら命中率をもっと小さくしよう。
ただし「B29の水平爆撃だけ当たらない」と言うわけにはいかない。
ボーキサイトについてなんだが「定本・太平洋戦争下巻」の480ページにある重要物資の年間需給一覧表によると日本の年間ボーキサイト需要が48万t、国内生産が5万tとある。
国内産ボーキサイトが存在する理由はこの資料に起因している。
烈風の機動力不足についてなんだがこれは航空機の機動力を基本的に「速力にもとづいて算出し旋回能力をプラスマイナス1の範囲で影響させる事」でデータ化したためでるある。
不満が多いのならプラスマイナス2にしてみよう。
いや、それよりデータエディター機能を搭載した方が有効か?

[2026] Re[2024][2020]: 太平洋戦記について 投稿者:阿部隆史 投稿日:2002/11/22(Fri) 09:24  
実は水面下で「太平洋戦記2」(仮称)が着々と進行しているのだ。
特徴は「戦車」「外交」「マップ外」(米本土沿岸や西海岸諸都市、大西洋での通商破壊戦)の導入および戦闘解決の強化などである。